物語の後半、くんちゃんが出会う謎の「青年」。この重要な役どころを演じたのが福山雅治だ。彼の低く、包み込むような声は、作品全体のトーンを一気に引き締める効果をもたらした。
この青年は、実はくんちゃんの曽祖父の若い頃の姿である。
人生の酸いも甘いも噛み分けたような、哀愁と強さを秘めた声。福山雅治という稀代のスターが持つカリスマ性が、声という情報だけで見事に表現されていた。このキャスティングに関しては、当時から批判的な声は極めて少なかった。むしろ、作品の格を一段上げるための決定打となったと言えるだろう。