栄冠ナインの代名詞とも言える「グラウンドの魔物」。過去の大会では、この奇跡を起こすカード一枚で試合の崩壊と劇的な逆転劇が幾度となく繰り返されてきた。しかし、近年は各監督の戦術眼が格段に向上している。
魔物の発動タイミングを読んだ極端な守備シフトや、相手の伝令タイミングを逆算した代打策など、リアルの野球さながらのインサイドワークが当たり前となった。もはや「運が良かったから勝てた」と言える時代は終わったのだ。一球に対する執念と、コンマ何秒の操作ミスも許されないプレッシャーの中で、誰が冷静さを保ち続けられるか。戦術の高度化は、観客に息つく暇を与えない。