映画の舞台となったのは、横浜の象徴・横浜ランドマークタワーで発生した大規模爆発火災事故だ。高層ビルに閉じ込められた数千人の避難民。激しく立ち上る黒煙と、絶え間なく響く崩落音。観客はスクリーン越しに、まるで自らも充満する煙の中に放り込まれたかのような錯覚に陥る。
特筆すべきは、CGだけに頼らない実物大セットと特撮技術の融合だ。炎の熱気や現場の緊迫感をキャストの肌で直接感じさせる現場づくりが、役者の表情に本物の恐怖と覚悟を刻み込んだ。息をのむダイナミズムは、映画館の大音響システムと相まって、観客の心拍数を一気に引き上げたのである。