Q1:国鉄の累積赤字37兆円は最終的にどう処理されたのですか?
A1:約37.1兆円の負債のうち、JR各社が約11.6兆円を承継して返済を進め、残る約25.5兆円は国鉄清算事業団に引き継がれました。用地売却等で返済しきれなかった債務(最終的に約16〜24兆円規模)は、1998年の処理法により国の一般会計に繰り入れられ、タバコ特別税や一般財源など国民の税金によって現在も処理が続けられています。
Q2:なぜJRは全国一本化ではなく、地域ごとに「分割」されたのですか?
A2:国鉄時代の巨大組織(約40万人体制)による官僚主義、中央集権の意思決定の遅さ、そして全国一律の運賃・労使慣行によるモラルハザードを解消するためです。適切な経営規模に分割して各地域のニーズに即した機動的な経営を行わせるとともに、巨大な労働組合組織を分散させる狙いもありました。
Q3:国鉄分割民営化は総合的に見て「成功」だったのですか、それとも「失敗」だったのですか?
A3:一概にどちらか一方とは言えず、多面的な評価がなされています。首都圏・新幹線網のサービス向上、安全投資の近代化、本州各社の黒字化と納税企業化という点では「世界的な大成功例」と評価されます。一方で、国民負担となった巨額の債務処理や、JR北海道・四国をはじめとする地方ローカル線の維持危機という点では「未完の課題を残した改革」と位置づけられています。