麻生太郎氏に対する世論の評価は、メディアやSNS上において極端な二極化を見せています。ネット空間で流通する言説と、実際の政治現場での実像の間にはいくつかのギャップが存在します。
批判的な文脈では、過去の舌禍事件や率直すぎる発言が「配慮に欠ける」「時代錯誤」として厳しく非難される傾向があります。一方で、保守層を中心とする熱狂的な支持者からは「外交や防衛問題でタブーを恐れず正論を述べるリアリスト」「国際会議で堂々と渡り合える数少ない政治家」として高く評価されてきました。
ネット上の誤解として顕著なのは、「単なる感情論や失言で自滅する政治家」という一面的な見方です。実際の内閣官房や財務省幹部の証言によれば、執務室での麻生氏は極めて綿密に資料を読み込み、歴史的背景や統計データに基づいた論理的な議論を展開するプラグマティスト(実用主義者)としての顔を持っています。マンガ好きを公言する大衆的な親しみやすさと、冷徹な権力闘争を勝ち抜いてきた百戦錬磨の老獪さという二面性こそが、麻生政治の本質と言えます。