鬼才・殊能将之の全貌と傑作選!『ハサミ男』の衝撃から早逝の真相まで

鬼才・殊能将之の全貌と傑作選!『ハサミ男』の衝撃から早逝の真相まで

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『ハサミ男』の次に彼が世に放ったのが、飄々とした探偵・石動戯作(いするぎ げさく)と助手のアントニオを狂言回しとする一連のシリーズです。このシリーズは作品ごとに作風が劇的に変化する点が特徴です。

シリーズ第1作『美濃牛』は、岐阜県の山奥に位置する因習深い村を舞台に、鍾乳洞や旧家の闇を描いた正統派の本格推理小説。横溝正史の世界観を現代的に再構築した重厚な筆致が高く評価されました。

続く第2作『黒い仏』は、ミステリ界最大の賛否両論を巻き起こした伝説の問題作です。仏像盗難事件の捜査から幕を開けながら、物語の後半でクトゥルフ神話を彷彿とさせる異次元の展開へと突入し、本格ミステリの枠組みそのものを解体するような衝撃を読者に与えました。

そして第3作『キマイラの新しい城』では、14世紀のフランスと現代の日本を交錯させ、膨大な文献調査に基づいた歴史ミステリの極致を披露。石動戯作シリーズは、殊能将之の実験精神と悪魔的な遊び心が存分に発揮された傑作群です。

清水 千尋
Author

清水 千尋

マーケティングと消費者心理のトレンドを分析し、現代のヒット商品の背景を読み解きます。