入社当時の安住アナを知る先輩アナウンサーや制作プロデューサーらは、口を揃えて「当時の安住はとにかく尖っていた」と証言します。上司の理不尽な指示に対して納得がいかなければ徹底的に議論を挑み、バラエティ番組の台本に安易な演出があれば「これは視聴者を騙すことになりませんか」と疑問を投げかけるなど、組織の空気に迎合しない反骨心をむき出しにしていました。
そんな「尖り」がテレビのエンターテインメントとして昇華されたのが、伝説的番組『さんまのSUPERからくりTV』の「ご長寿早押しクイズ」や、中継リポーターを務めた『ジャスト』でした。高齢者たちの自由奔放な回答に対して、敬意を払いながらも容赦のないツッコミを入れ、時にスタジオを凍りつかせるようなシニカルな一言を放つ姿は、従来の「真面目で無難なアナウンサー像」を完全に破壊しました。
さらに2003年スタートの『ぴったんこカン・カン』では、泉ピン子をはじめとする大物芸能人の強烈なキャラクターを絶妙にいなしながら、毒舌と愛嬌を同居させた「ブラック安住」の芸風を確立。単なる毒舌にとどまらず、取材対象の経歴や趣味嗜好を寝る間も惜しんで調べ上げる徹底的な事前リサーチがあったからこそ、相手の懐に深く入り込み、視聴者を爆笑させる唯一無二のポジションを築き上げたのです。