「朝引きの新鮮なレバーだから安全」「常連にしか出さない上質な肉だから大丈夫」という言葉を過信するのは極めて危険です。食中毒菌の付着や体内残存は、肉の鮮度とはまったく関係がありません。牛レバーの生食によって引き起こされる主なリスクは以下の通りです。
腸管出血性大腸菌(O157、O111など)は、わずか10〜100個程度の極めて微量な菌が口に入っただけで重篤な感染症を引き起こします。潜伏期間(3〜8日)を経て激しい腹痛や水様性下痢、血便を発症し、毒素(ベロ毒素)が血管を通じて全身に回ると、溶血性尿毒症症候群(HUS)や急性腎不全、脳症を併発して命を落とす危険や、深刻な後遺症を残す恐れがあります。
さらに危険なのが、牛レバー禁止後に一時期代替として出回った豚レバーの生食(2015年に法で禁止)です。豚の生レバーには、激しい胃腸炎を引き起こすカンピロバクターや寄生虫だけでなく、劇症肝炎を引き起こすE型肝炎ウイルスが高確率で潜伏しています。致死率や感染リスクの観点から、豚レバーの生食は牛以上に絶対避けるべき行為です。