そもそも、地球全体をデジタル空間へと閉じ込めるという野心的な構想はどのように始まったのか。そのルーツは21世紀初頭の技術革新に遡る。創業者ラリー・ペイジとセルゲイ・ブリン率いるGoogleは、2004年にベンチャー企業「Keyhole」を買収。同社が保持していた最先端の地理情報システム(GIS)テクノロジーを核として、グーグル アースやGoogle マップといった革新的なサービスを矢継ぎ早に世へと送り出した。
親会社であるAlphabet Inc.の巨大な資本力と技術力は、世界中の地表画像を数センチ単位の解像度で再構築することを可能にした。だが、地球上のあらゆる死角を排除しようとするテクノロジーの巨大化に伴い、人間がコントロールしきれない不気味なバグや視覚的異常もまた、全世界へリアルタイムで配信されることとなったのである。