彼の表現者としての原点は、小劇場シーンやダンスパフォーマンスにおける濃密な実験にある。主宰を務めた演劇ユニット「宇宙レコード」では、作・演出・音楽・出演を一人で多角的に担い、日常のシュールな瞬間をすくい上げる独自のコメディセンスを開花させた。観客の予想を良い意味で裏切るストーリーテリングは、当時から舞台ファンの間で高い評価を得ていた。
さらに、男性ダンサーのみで構成される世界的コンテンポラリーダンスカンパニー「コンドルズ」への参加も、彼のキャリアに大きな骨格を与えている。学ラン姿でのパワフルかつユーモラスなダンスパフォーマンスは、国内外で大きな旋風を巻き起こした。身体表現を極めたこの経験こそが、後の演出作品における圧倒的なテンポ感とグルーヴ感の源泉となっている。