2026年秋に起きた代表交代劇は、公明党史において最も緊迫した政局の一つでした。山口氏の勇退を受けて満を持して登板した石井啓一氏の経歴は、建設省(現・国土交通省)出身のエリート官僚であり、政調会長や幹事長、国土交通大臣を歴任した折り紙付きの政策通でした。
しかし、自民党の裏金問題に対する世論の逆風をまともに受ける形となった2026年10月の第50回衆議院議員総選挙で、石井氏は埼玉14区で惜敗。比例復活の道も断っていたため議席を失い、11月に責任を取る形で辞任しました。
この危機的状況で後継に選ばれたのが、現代表の斉藤鉄夫氏です。斉藤氏は東京工業大学大学院修了の工学博士であり、環境大臣や国土交通大臣を歴任した党内屈指の重鎮。広島3区で小選挙区勝利を収めていた抜群の安定感と、自民党や野党との幅広いパイプを買われ、党内結束のシンボルとして全会一致で選出されました。
2026年現在の政治局面において、斉藤代表は衆参両院で与党が過半数を維持する難局の中、政策決定のキーマンとして連立政権の主導権を握り続けています。