夕闇が迫ると、東京都庁舎の巨大な外壁が鮮やかな光のキャンバスへと変貌する。庁舎壁面を利用した世界最大級のプロジェクションマッピング「TOKYO Night & Light」は、夜の新宿に世界中から観光客を引き寄せる強力なマグネットとなった。かつて夜間になると静まり返っていた行政街に、歓声とシャッター音が響き渡っている。
だが、この大規模事業の裏側には、単なる観光振興を超えた戦略的狙いが秘められている。連日メディアを賑わす行政ニュースの影で、ナイトタイムエコノミー(夜間経済)の活性化がもたらす税収効果や、周辺エリアへの波及効果が詳細に測定されているのだ。公金投入に対する批判的な声と、都市ブランドの価値向上という成果。その狭間で政策担当者たちが弾き出す試算は、今後の都市経営の方向性を占う重要な指標となっている。