日本の愛らしさの源流を語る上で欠かせないのが、半世紀以上にわたってカルチャーを牽引してきた株式会社サンリオの存在だ。ハローキティやシナモロールをはじめとする名作キャラクター群に見られる黄金比は、今なお色褪せることなく後進の作家たちに影響を与え続けている。
サンリオが徹底してきたのは、過剰な表情描写を避け、受け手の感情を投影できる「引き算の美学」だ。見る人が嬉しい時には一緒に笑っているように見え、悲しい時にはそっと寄り添ってくれるように見える絶妙な目鼻の配置。この普遍的な文法は、デジタル空間における新しいアバター表現やメタバース空間のビジュアル設計にもシームレスに継承されている。