番組の絶対的な司令塔であり、稀代のマルチタレントであった大橋巨泉。彼の卓越した司会進行こそが、番組のエンジンでした。オッズをその場で弾き出し、解答者たちをいじり倒す。あのテンポの良さは、現代のひな壇番組のルーツとも言えます。「倍率ドン、さらに倍!」の掛け声は、単なるキャッチコピーを超えて、当時の日本社会のイケイケな空気感そのものを象徴していました。
巨泉の凄みは、単に進行が上手いだけでなく、出演者の魅力を限界まで引き出すプロデュース能力にありました。彼が仕掛ける心理戦と絶妙なイジりによって、解答者たちの素の表情や意外な知性が引き出されていったのです。