第四条の「旧来の陋習を破り、天地の公道に基づくべし」は、明治維新の精神を最も象徴する言葉の一つだ。それまでの古い因習や閉鎖的なルールを捨て去り、国際社会に通用する普遍的な道理(天地の公道)に従うという決意表明である。この「古い殻を破る」という姿勢が、日本を急速な近代化へと導いた。
翻って、現在の日本はどうだろう。デジタル化の遅れ、非効率な業務プロセス、年功序列の残滓。至る所に「旧来の陋習」がのさばっている。前例がないからやらない、責任を取りたくないから変えない。そうした事なかれ主義こそが、現代の日本を蝕む病巣ではないか。150年前に示された「陋習打破」の覚悟は、今こそ私たちが取り戻すべきイノベーションの精神そのものである。