夏彦を語る上で絶対に外せないのが、七峰桜、そして「つかさ」と共に活動する放送室での役割だ。校内の怪異にまつわる噂を改変し、怪異たちを暴走させる計画の一端を担う彼らだが、夏彦自身は怪異ではなく「普通の人間」としてそこに混ざっている。
一見、つかさの気まぐれに振り回されている被害者のようにも映る。だが、桜のためなら危険な怪異の計画にも躊躇なく加担する姿勢からは、単なる好意を超えた深い絆——あるいは偏執的なまでの忠誠心が感じられる。桜が困っていれば真っ先に手を差し伸べ、彼女の冷ややかな視線すら喜びへと変換する彼のタフさは、ある種の狂気すら孕んでいると言えるだろう。