世間を揺るがした事件から時間が経過した現在、あの騒動の真相に対する再評価の波が広がっている。当時、過熱したワイドショー報道は彼女を「怪しい活動に傾倒した元女優」として一面的に描き出した。だが、現地での取材や周囲の証言を繋ぎ合わせると、まったく異なる構造が見えてくる。
彼女が目指していたのは、単なる違法薬物の擁護ではない。欧米諸国で急速に進んでいたヘンプ(産業用ヘンプ)や医療用途への応用という、世界的な潮流を日本に紹介することだった。しかし、厳格なタブーが存在する日本社会において、その訴えはあまりにも急進的すぎた。メディアの集中砲火を浴び、彼女の声は「大麻=危険」というステレオタイプの中に封じ込められてしまったのだ。