1999年(平成11年)12月21日午後2時頃、終業式を目前に控えた冬晴れの校庭で悲劇は起きました。当時7歳だった小学2年生の日野俊樹くんは、放課後の校庭で友人たちと無邪気に遊んでいました。そこに突如として侵入してきたのが、黒いニット帽にサングラスを着用し、刃物を手にした不審な若い男でした。
男は何の躊躇もなく俊樹くんに歩み寄り、背後から襲いかかって首を切りつけました。友人の悲鳴が響き渡るなか、男は校庭に凶器の一部や金槌などを投げ捨て、正門からあらかじめ用意していた自転車に乗って猛スピードで逃走しました。首に致命傷を負った俊樹くんは教職員の手によって直ちに病院へ緊急搬送されましたが、懸命の救命処置の甲斐なく、まもなく尊い命を奪われました。
京都府警は直ちに殺人事件として山科警察署に特別捜査本部を設置。白昼の学校敷地内における無差別児童殺害という凶悪極まりない手口に、地域社会のみならず日本全国が底知れぬ恐怖に包まれました。現場周辺では連日、厳戒態勢のパトロールが敷かれ、保護者が集団下校に付き添うなど、児童教育の現場はかつてない緊張状態に陥りました。