俳優の穂積隆信が自身の家庭内暴力と葛藤をありのままに明かした実録本は、角川書店から出版されると即座にミリオンセラーを記録した。娘の荒れ狂う日常と格闘する親の姿は、当時の日本社会に強烈な問いを投げかけ、テレビドラマ業界にも未曾有の衝撃を与えた。
TBSテレビによって制作された連続ドラマは最終回で驚異的な高視聴率を叩き出し、日本中がその行方を見守った。続いて東宝配給で映画化された際には、オーディションで選ばれた新人女優の渡辺典子が圧倒的なリアリティで娘役を演じ切り、大きな脚光を浴びる。しかし、この社会現象とも言える大成功こそが、崩壊のカウントダウンの始まりでもあった。