中島裕翔の評価を決定づけた金字塔と言えば、ワンシチュエーション・サスペンススリラー映画『#マンホール』である。マンホールに落ちた男がスマホ一本で脱出を試みるという極限状態。狂気、焦躁、欲望、そして人間の底知れぬエゴを見事に表現し切った彼の怪演は、国内外の映画賞でも高い評価を獲得した。
日本映画界において、これほど泥臭く極限状態を演じきれるトップアイドルがいただろうか。画面のほぼすべてを単独で支えるという無謀とも思えるプレッシャーのなか、彼の目の動き一つ、呼吸の乱れ一つが観客の心拍数を跳ね上げた。サスペンススリラーというジャンルで魅せたあの緊迫感は、今なお語り継がれる伝説的パフォーマンスとなっている。