俳優の中には、体重の増減を繰り返して役にアプローチする者がいる。佐藤もその一人だ。特に近年彼が演じる役柄は、人生の酸いも甘いも噛み分けた、あるいは死線を潜り抜けてきた男たちが多い。余分な脂肪を削ぎ落とした肉体は、キャラクターの説得力を何倍にも跳ね上げる。
「ただ痩せるのではない。その役が背負っている『影』を体現するために絞るのだ」と、かつて同業の役者は語った。彼のストイックさは、共演する若い世代の役者たちにも強烈な刺激を与え続けている。骨格だけで語るような演技は、一朝一夕で身につくものではない。