かつて、日本のオフィスには暗黙のルールが存在した。「了解」は同僚や部下向け、「承知」あるいは「かしこまりました」が上司・社外向け。このルールを守るために、どれだけの時間がメールの推敲に費やされてきただろうか。だが、SlackやTeamsのリアクション機能(絵文字ひとつで返信する文化)の普及が、この壁をあっさりと崩しつつある。
「承知いたしました、と打ち込む数秒すら惜しい」と語る都内のIT企業勤務の男性(34)は、社内チャットでは役員に対しても「了解です!」とスタンプで済ませることが増えたという。形式的な敬語よりも、1秒でも早く「確認した」という事実を伝えることの方が、現代のビジネスにおいては圧倒的に価値が高いのだ。