もっとも、課題がゼロになったわけではない。粘膜に直接触れるデバイスゆえの衛生面、長時間の装着による顎関節への負荷、そして万が一の誤飲リスク。普及のスピードに規制や安全ガイドラインが追いついていないとの懸念の声も根強く存在する。
日本歯科医師会は今年初頭、マウステック機器に関する安全推奨基準を提示した。抗菌素材の義務化や、連続使用時間を制限するセーフティタイマーの搭載など、メーカー側にもシビアな対応が求められている。ユーザー自身も定期的な洗浄とメンテンナンスを怠ってはならない。利便性の裏にあるリスク管理の徹底こそが、一過性のブームで終わらせないための鍵となる。