山本太郎氏の俳優キャリアは、日本エンタメ史に残る数々の金字塔的作品で彩られています。強面な風貌の中に漂う哀愁と、全身からあふれ出る生命力を武器に、唯一無二のポジションを確立していました。
映画における最大の代表作といえば、2000年公開の『バトル・ロワイアル』(深作欣二監督)です。前大会の優勝者でありながら、過酷なデスゲームに再び巻き込まれる謎多き転校生・川田章吾役を熱演。主人公たちを守る頼もしい兄貴分としての包容力と、哀しい過去を背負った孤独な佇まいは、観客に強烈なインパクトを残しました。この好演により、第43回ブルーリボン賞助演男優賞を受賞しています。
テレビドラマでの金字塔は、2004年に放送された三谷幸喜脚本のNHK大河ドラマ『新選組!』です。十番組組長で槍の名手・原田左之助を演じ、香取慎吾氏演じる近藤勇や山本耕史氏演じる土方歳三らとともに、熱い男たちの絆を泥臭く体現しました。「腹を切っても死ななかった男」という豪快な伝説を持つキャラクターを血肉化し、視聴者から絶大な支持を集めました。
さらに、2009年の大ヒット映画『カイジ 人生逆転ゲーム』では、主人公・カイジ(藤原竜也氏)を巧みに騙して絶望の淵へ突き落とす悪辣な男・船井譲次役を怪演。ギラギラとした人間の欲望と卑劣さをリアルに演じ切り、作品の緊張感を大きく底上げしました。