「三姫」の登場は、日本のCM史における決定的な転換点だった。かぐや姫(有村架純)、乙姫(菜々緒)、織姫(川栄李奈)。彼女たちが織りなすシュールでどこか愛らしい会話劇は、放送開始から10年以上が経過した2026年の現在でも、その瑞々しさを失っていない。従来の「綺麗な女優が商品をアピールする」という枠組みを完全に破壊し、キャラクターそのものを国民的コンテンツへと昇華させた功績は計り知れない。
特に、ツンデレでドSな一面を見せる乙姫や、自由奔放でチャーミングな織姫など、各キャストの素の魅力を巧みに引き出した役作りは秀逸だ。視聴者は広告を見ているという感覚を忘れ、短編コメディドラマを楽しむ感覚で画面に見入ってしまう。この強力な下地があるからこそ、シリーズは長年トップの好感度を維持し続けているのだ。