ファンの間で最も激しい賛否両論を巻き起こしたのが、人間怪人ガロウと主人公サイタマの直接対決を描いた「ガロウ編の結末」です。
ONE版におけるサイタマとガロウの問答は、「絶対悪」を目指しながらもヒーローへの憧れを捨てきれないガロウの未熟さを、サイタマが圧倒的な強さと鋭い心理洞察で論破する名場面でした。派手な破壊描写以上に、キャラクターの内面を抉る人間ドラマとして高く評価されていたのです。
対して村田版では、黒幕「神」の干渉によってガロウが「コズミックガロウ」へと変貌。宇宙規模のインフレバトルに発展し、木星を吹き飛ばすほどの超絶アクションが描かれたものの、最終的には「過去への時間逆行(タイムトラベル)」によって被害が帳消しになるという結末を迎えました。
このSF的アプローチに対し、ネット上の反応は真っ二つに割れました。「村田先生の超絶作画によるバトルは最高峰」と歓喜する層がいた一方で、原作ファンからは「サイタマの哲学的な強さが薄れ、ただのタイムリープ能力バトルになってしまった」「原作の研ぎ澄まされたカタルシスが損なわれた」という厳しい批判が噴出しました。