円柱の体積は「底面積×高さ」で求められる。しかし、尖った円錐になると、なぜかそのボリュームはきっちり3分の1に減る。直感的には半分くらいになりそうなものだが、数学的な事実は容赦なく「3分の1」を示している。
この疑問に対して、かつての学校教育では「実験」が定番だった。円錐の容器に水を満たし、同じ底面積と高さを持つ円柱の容器に移し替える。3回注ぐと、ちょうど円柱が水でいっぱいになる。子供たちは「なるほど」と納得したフリをするが、これでは単なる物理現象の確認に過ぎず、数学的な証明にはなっていない。大人になってからこの公式を思い出すとき、この「水流し実験」の記憶だけが残り、数式としての意味を見失ってしまうケースが多い。