長年にわたりランキングのトップを争うイタリアと中国。2026年の現在も、この2カ国が圧倒的な登録数を誇り、デッドヒートを繰り広げています。ローマ帝国やルネサンスの遺産を抱えるイタリアは、歴史的都市そのものを登録するアプローチで先行してきました。一方、広大な国土に多様な自然と悠久の歴史を持つ中国は、近年、地方都市の遺跡やマイナーな自然保護区の申請を急ピッチで進め、その差を猛追しています。
しかし、このトップ争いには冷ややかな視線も向けられています。一部の批評家は、ユネスコへの政治的な働きかけやロビー活動の強さがランキングに反映されていると指摘します。ヨーロッパと東アジアへの偏りは、アフリカやオセアニアといった地域の遺産が過小評価される要因にもなっており、ユネスコ内部でも「地理的バランスの修復」が叫ばれ続けています。