本作の熱量の源泉を辿ると、稀代のヒットメーカーである北川悦吏子が手がけた脚本の凄みに突き当たる。「ラブストーリーの神様」として一時代を築いた彼女が、伝統ある連続テレビ小説の枠組みで挑んだのは、王道の成長物語という既成概念を心地よく裏切る冒険だった。
登場人物たちが放つ生々しいセリフの数々と、先の読めない予測不能な展開は、当時の放送業界にも大きな激震を走らせた。挫折を経て漫画家の道を捨て、まさかのアイデア家電開発へと足を踏み入れる主人公の軌跡は、人生の不確実性と愛おしさを鮮烈に浮き彫りにした。まさに、一線級のテレビドラマが持つ表現の可能性を大きく広げた快作と言える。