ここで冷徹な事実を突きつけなければならない。1億円という数字の持つ購買力は、ここ数年で確実に低下している。世界的なインフレと円安のダブルパンチにより、かつて「一生遊んで暮らせる」と言われた1億円の価値は目減りした。今の1億円は、かつての7000万円から8000万円程度の感覚に近いかもしれない。
つまり、資産が1億円に達したからといって、すぐに早期リタイア(FIRE)に踏み切るのはリスクが高い。生活コストの上昇は容赦なく資産を削る。そのため、現代の億り人たちは、達成後も労働を完全に辞めることはせず、週3日勤務やフリーランスとしての緩やかな労働を継続する「サイドFIRE」を選択するケースが急増している。