東京の脳神経医学研究所が行った最新のfMRI(機能的磁気共鳴画像法)実験によると、驚くべき事実が判明した。記憶の達人たちは、何でもかんでも覚えているわけではない。むしろ「不要な情報をいかに捨てるか」という脳のノイズキャンセリング能力が圧倒的に優れているのだ。
私たちの海馬は、日々の刺激を遮二無二取り込もうとする。だが、本当に必要な記憶を定着させるためには、どうでもいい雑音を遮断しなければならない。記憶の冴える人々は、注意の焦点を絞り込む天才であり、情報を「重要度のタグ付け」をして脳のアーカイブへ格納している。すべてを抱え込もうとしてパンクする一般的な脳とは、出発点からプロセスが根本的に異なるのだ。