「2050年問題」——地球温暖化によってアラビカ種の栽培適地が半減すると言われて久しい。しかし、この危機に対する現実的で力強い解決策として浮上したのが、まさに森のキャノピー(天蓋)を守る栽培法だ。
直射日光を遮る高い樹木は、マイクロクライメイト(微気候)を作り出し、過剰な気温上昇や降雨量の急激な変化から繊細なコーヒーノキを守る。木陰でじっくりと時間をかけて熟したチェリーは、糖度が上がり、驚くほど複雑でエレガントな酸味を蓄える。気候耐性と質の高さを兼ね備えた「シェードグロウンコーヒー」は、気候変動時代におけるロースターたちのバイブルになりつつある。