覚醒剤一粒で脳の潜在能力を100%引き出し、圧倒的な記憶力と処理能力を手に入れる――そんなフィクションを描いた映画『リミットレス』のような世界は、もはや遠い空想ではなくなりつつある。認知脳科学の劇的な進化によって、天才たちの脳内で何が起きているのかが分子レベルで解明され始めたからだ。
これまで「記憶の良さ」は生来のIQに紐づけられることが多かった。しかし最新の研究は、その常識を覆している。知識を素早く吸収し、必要な時に一瞬で引き出せる人々の脳では、情報の入力から整理、保管に至るプロセスが極めて合理的にシステム化されているのだ。