夏目雅子(本名・小達雅子)さんは、1957年12月17日、東京都港区六本木の裕福な実家に生まれました。幼少期から目を見張る美少女として評判で、東京女学館で青春時代を過ごします。厳格な母の反対を押し切って芸能界入りを果たした彼女が一躍脚光を浴びたのは、1977年のカネボウ化粧品・夏キャンペーン「クッキーフェイス」でした。日に焼けた小麦色の肌と弾ける笑顔は日本中にセンセーションを巻き起こし、若い頃の写真集やグラビアは瞬く間に世の男性たちを虜にしました。
単なる清純派アイドルにとどまらず、国民的人気を不動のものにしたのが1978年の日本テレビ開局25周年記念ドラマ『西遊記』における三蔵法師役です。高僧としての高潔さと、女性ならではの繊細な慈愛を見事に融合させた演技は絶賛され、特殊メイクによる坊主頭すら神々しいと称えられました。当時、男性が演じることが通例だった三蔵法師を女性が演じるという画期的なキャスティングは、彼女の伝説的な美貌と凛とした気品があってこそ成立した奇跡の配役でした。