多くの鉄道ファンや地元住民にとって、2011年の駅舎改築は複雑な感情を呼び起こす出来事だった。
それまでの平屋のひなびた駅舎は取り壊され、映画館や道の駅、グループホームが入る近代的な複合施設へと生まれ変わった。この際、駅のホームは南側へ約100メートル後退することになる。物理的に「日本最北端の線路」が短くなった瞬間だった。
かつての最北端の車止めがあった場所は、現在、駅前広場のコンクリートの中に「モニュメント」として埋め込まれている。線路の先が途切れ、アスファルトに消えていくその光景は、観光客の絶好の撮影スポットだ。しかし、かつての「地の果てまでレールが続いていた」というヒリヒリするような旅情を知る者にとっては、少しばかり綺麗に整理されすぎているようにも映る。