この曲がこれほどまでに人々の記憶に刻まれているのは、制作プロセスにおける異常なまでのこだわりにある。新海誠監督とRADWIMPSの野田洋次郎は、絵コンテの段階から互いに意見をぶつけ合い、コンマ数秒単位で映像と音を合わせ込んでいったという。
彗星が夜空を裂いて降ってくるあの運命の瞬間、ピアノの静かな旋律から一気にストリングスが弾けるカタルシス。それは単なるBGMではなく、映画の呼吸そのものだった。映像が音を呼び、音が映像を駆動する。この幸福なマリアージュこそが、10年経っても色褪せない最大の理由だろう。