冷凍なすを扱う際の最大のコツは、とにかく「解凍せずに凍ったまま加熱調理へ突入する」ことだ。常温やレンジでじっくり自然解凍させてしまうと、壊れた細胞組織から旨味を含んだ水分が一気に流出し、噛みごたえのない残念な食感になり果ててしまう。
例えば定番の「なすの揚げ浸し」の場合、凍った状態の乱切りなすを少なめの油を引いたフライパンで直接焼いていく。表面にきれいな焼き色がつく頃には中まで熱が通り、熱々のめんつゆにサッと潜らせるだけで、生のなすから作るよりも格段に早く味が染み渡る。麻婆茄子や夏野菜カレーも同様で、調理の仕上げ段階で凍ったまま投入すれば、煮崩れすることなくプロのような濃密な味わいを再現できる。