1964年、宮崎県都城市に生まれた温水。地元の高校を卒業後、都内の大学に進学したことが彼の運命を大きく変えることになる。当時の東京は、まさに第3次小劇場ブームの真っ只中。野田秀樹や渡辺えり子といった才能が群雄割拠する中、温水もまたその熱気に吸い寄せられるように演劇の世界へと没入していった。
当時の彼を知る演劇関係者はこう証言する。「温水くんは、舞台に立つだけで空気を変える力があった。セリフがなくても、ただそこに佇んでいるだけで、観客の目を引きつけて離さない。あの独特の『間』は、若い頃からすでに完成されていた」。