10年以上口をきいていないベテラン漫才コンビ、おぼん・こぼんの長年の執着と葛藤に迫った企画は、テレビ業界内外に計り知れない衝撃を与えた。当初は「催眠術で仲直りできるか」という軽妙な説から始まったこのプロジェクトは、次第に芸人の生き様と老い、友情の絆を凝視する重厚なドキュメンタリーへと変貌していく。
娘たちの結婚式という極限の舞台で繰り広げられた仲直り劇は、台本など一切存在しないリアルな感情の衝突そのものだった。文化庁芸術祭大賞を受賞するなど、お笑い番組の枠組みを遥かに超えて芸術の域へと到達した、間違いなく歴史に残る一回である。