実は中学1年生の時から、芸能事務所からの熱烈なスカウトを5年以上にわたり受け続けていた。しかし当時の彼は野球一筋。「男が顔で飯を食えるか」という硬派な気概と白球への執着から、その誘いをことごとく断っていたという。
風向きが変わったのは、高校野球を引退した直後のことだった。演劇部の助っ人として舞台に立った経験が、彼の人生を劇的に変える。スポットライトを浴び、他人の人生を演じることで観客の心を揺さぶる快感。これまでグラウンドで観客を沸かせてきた快感とは全く異なる、奥深い表現の世界に鳥肌が立った。「これだ」と直感した彼は、それまで頑なに拒んでいた芸能界への挑戦を心に決めた。