2002年の日本を語る上で欠かせないのが、イングランド代表のスーパースター、デイヴィッド・ベッカム選手が巻き起こした「ベッカム様」現象です。トップテンにも選出されたこの言葉は、単なるスポーツの枠を完全に超越していました。
端正なルックスと芸術的なフリーキックはもちろんのこと、頭頂部を山型に立たせた独特の髪型「ソフトモヒカン」は瞬く間に街中を席巻。美容室には「ベッカムヘアにしてください」とオーダーする男性が殺到し、関連雑誌やグッズは軒並み完売しました。女性誌がこぞって「ベッカム様」と敬称付きで特集を組み、試合会場や滞在先ホテル周辺には黄色い歓声がこだまするなど、2002年ヒット商品の筆頭格として経済効果を牽引しました。
日韓共催という歴史的な舞台において、日本代表が史上初の決勝トーナメント進出(ベスト16)を果たした歓喜とともに、ベッカムが見せたカリスマ性は、平成のポップカルチャー史に刻まれる鮮烈な記憶となりました。