誰かの発言にカチンと来たり、不誠実な態度に落胆したりする反応は、脳の自然な刺激―反応プロセスに過ぎない。しかし、その反応に身を任せて感情を増幅させる必要はない。
草薙龍対氏の著書『反応しない練習』(KADOKAWA)が提示するアプローチは、怒りや焦りといった不快な感情を「ただ観察し、無駄な反応をしない」という極めて合理的な心の使い方だ。また、理不尽な人間関係の対処法として知られる『頭にきてもアホとは戦うな』でも説かれている通り、感情的になって他者を変えようと対立することは時間とエネルギーの大いなる損失に過ぎない。「他者は変えられない」という身も蓋もない真実を受け入れることで、他人の態度に感情を左右されないタフな静けさが手に入る。