事実は小説よりも奇なり、という言葉は司法の現場のためにある。一連の捜索劇から浮かび上がる人間模様は、いかなるリーガル・サスペンスをも凌駕する。信じていた側近の裏切り、消された通信履歴、そして検察の取り調べ室で繰り広げられる心理戦。人間が追い詰められた時に見せる剥き出しの業がそこにある。
近年では、経済事件の背景を深く掘り下げたドキュメンタリー番組がNHKプラスなどで見逃し配信され、若年層からビジネスパーソンまで幅広い層で視聴ランキングの上位を占める現象が起きている。なぜ白昼堂々と不正が行われ、なぜ国家権力はそれを察知できたのか。ニュースの断片を見るだけでは分からない「事件の深層」を、視聴者自身が能動的に読み解こうとしている。