ここ数年で顕著になった地球規模の気候変動は、従来の単一栽培(モノカルチャー)に依存してきた大規模農業の脆弱性を白日の下に晒した。化学肥料の価格高騰や水資源の枯渇が深刻化する中、化学肥料への依存度を劇的に下げられるマメ科作物の「自己完結型」の栄養供給システムが、持続可能な食料インフラの柱として注目を集めている。
マメ科植物の根に共生する根粒菌は、空気中の窒素を植物が吸収できる形へと変換する。この天然の施肥メカニズムは、土壌の健康を回復させるだけでなく、温室効果ガスである一酸化二窒素の排出削減にも直結する。単なる作物栽培の枠を超え、環境再生型農業(リジェネラティブ・アグリカルチャー)の中核を担う存在として、投資家の資金が集中している背景にはこうした確かな合理性がある。