1987年に放送を開始した『志村けんのだいじょうぶだぁ』は、フジテレビ系列のゴールデンタイムで数々の名物キャラクターを生み出しました。その中でも屈指の人気を誇ったのが、おかっぱ頭に着物姿の少女が登場するお花坊 コントです。
物語の基本構造は極めてシンプルでした。縁側や茶の間を舞台に、耳が遠く頑固だがどこか憎めないお花坊 じいさん コントの掛け合いです。お花坊が突拍子もない行動や毒舌を繰り出し、じいさんが翻弄される展開は、子供からお年寄りまで瞬時に理解できる王道のスラップスティック・コメディでした。
特筆すべきは、志村さんのアドリブや過激なツッコミに対し、いしのさんが一歩も引かずに絶妙なタイミングで切り返すリズム感です。計算された台本の世界を超え、現場の生きた空気が画面越しに伝わるライブ感こそが、日本中の視聴者をテレビの前に釘付けにした最大の要因でした。