午後に入り、街のボルテージは一段と跳ね上がった。法被姿の担ぎ手たちが威勢の良い掛け声とともに通りを練り歩くと、沿道からは割れんばかりの拍手が湧き起こる。シャッターを切る無数のカメラ。立ち込める熱気で、視界がわずかに揺らぐ。
主要な交差点では警察官が誘導灯を掲げ、拡声器で必死に滞留防止を呼びかけている。「立ち止まらないでください!」という声も、太鼓と鉦の響きにかき消されがちだ。海外からの観光客も多く、色鮮やかな装飾や伝統的な装束に目を見張る姿があちこちで見受けられる。この祝祭空間が放つ引力は、都市の日常を完全に塗り替えてしまった。