ドラマの抒情性を何倍にも引き立てたのが、シンガーソングライターの小椋佳が作詞・作曲を手掛けた主題歌『俺たちの旅』である。中村雅俊が切々と歌い上げるその旋律は、青春の孤独と明日への希望が入り混じった切ない感情を見事に表現しており、シングルカットされると大ヒットを記録した。
小椋佳が紡ぎ出す言葉の美しさは、単なるドラマの伴奏にとどまらず、作品そのもののアイデンティティとなった。「ただお前が生きているだけでいい」というメッセージは、挫折に苦しむ当時の若者たちの心を深く救い、昭和歌謡史に燦然と輝く名曲として語り継がれている。
さらに挿入歌『ただお前がいい』なども、ドラマのクライマックスで効果的に使用され、視聴者の涙を誘った。音楽と映像が完璧な調和を遂げたからこそ、半世紀が経過した現在でも、最初のイントロが流れるだけで一瞬にしてあの頃の青い情景が脳裏に蘇るのだ。