日本の人口構造における最大の分岐点とされるのが「2040年問題」です。第二次ベビーブーム世代(団塊ジュニア世代)が65歳以上の高齢期を迎えるこの時期、単独世帯の主役は若者からシニア層へと完全にシフトします。
国立社会保障・人口問題研究所の将来推計によると、2040年には高齢者単独世帯の割合が全世帯の約4割に達し、独居高齢者の総数は約900万人に膨れ上がる見込みです。身寄りのない、あるいは子どもと離れて暮らす独居高齢者の激増は、個人の生活だけでなく社会保障制度の根幹を揺るがす数々の問題点を突きつけています。
具体的には、認知症を発症した際の財産管理や医療同意の難航、介護保険施設へ入所する際の身元引受人・身元保証人の確保困難、さらには日常的な買い物や通院が困難になる「買い物難民」の増加などが挙げられます。身近に頼れる親族がいない高齢者を、行政や地域コミュニティがどのように支えるかが喫緊の国家的命題となっています。