代表作の一つである『ちびまる子ちゃん』において、水谷さんは主人公・まる子の姉である「さくらさきこ」役を放送開始時の1990年から26年間にわたって演じ続けた。冷静で少し生意気、けれど妹思いでどこか憎めないお姉ちゃん。その絶妙なキャラクター像を創り出したのは、紛れもなく水谷さんの豊かな演技力だった。
フジテレビ系で放送される同番組は、日本アニメーションが制作を手掛ける国民的アニメだ。水谷さんは息を引き取るわずか数週間前まで『ちびまる子ちゃん』のアフレコに参加していた。スタジオでのやり取りは最後までいつも通りで、スタッフも彼女の異変に気づかないほど完璧なパフォーマンスを披露していたという。お姉ちゃんとしての声が最後となった収録日も、彼女はいつもと変わらぬプロフェッショナルな姿勢でマイクを後にした。