なぜここまでSMSの送信判定が厳格化されたのか。その背景には、総務省が移動体通信事業者(MNO)各社に対して強く要請しているスミッシング(SMSフィッシング詐欺)被害の防止対策がある。実在する銀行や宅配事業者を装った偽SMSによる被害が深刻化する中、大手MNOはAIを用いた本文解析や送信元偽装のシャットアウトを義務付けられた。
このセキュリティ強化に伴い、個人が送信する日常的な文章であっても、「口座」「ログイン」「変更」といった特定のキーワードが重なると、アルゴリズムが脅威とみなして他社接続前に自動遮断するシステムが常時作動している。通信の秘密を守りつつ不正な伝送を抑止するという難題に対し、キャリア側が安全側に倒した判定を行っている背景を理解しておく必要がある。